Mahavishnu Orchestra2010/11/09 21:16

 前回名前を出したので、せっかくだから、というか今更ながら紹介。

一応アメリカのジャズロックグループ「Mahavishnu Orchestra」の傑作の誉れ高き1972年発表の2nd「Birds Of Fire」。
ギターはTony Williams Lifetimeに参加後、Miles Davisのグループで一躍名を馳せた周知のイギリス人ギタリストJohn Mclaughlin。
ベースのRick Lairdはアイルランド、キーボードJan Hammerはチェコスロバキア、ドラムBilly Cobhamはパナマ、ヴァイオリンのJerry Goodmanは、やっとアメリカ出身と、多国籍群グループ。リリースがアメリカだから一応アメリカのグループ、なのか?

内容は全てインストロメンタルで、なんと言っても1曲目のタイトル曲「Birds Of Fire」が攻撃的。ジャズ、プログレ、ハードロックの要素を併せ持つ名曲。
以降の曲もジャズっぽかったり、アバンギャルドだったり、スパニッシュっぽかったりとバラエティ。

一般的にジャズロックの名盤ベスト10には必ずと言っていい程顔を出す当アルバム。
一聴の価値有りということで。

因みにMahavishnuはMclaughlinのファーストネーム、は余談。

Shadowfax2010/10/26 22:35

 アメリカのジャズロックグループ「Shadowfax」1976年発表の1st「Watercourse Way」。

1曲目の「The Shapes Of A Word」を聞くなり、攻撃的なけたたましさは同じアメリカの「Mahavishnu Orchestra」のフォロワーかと思う程酷似。もしかしたら・・・も、そこら辺の情報は無し。
2曲目の「Linear Dance」も同じように攻撃さを保ちつつ。かと思えば、
3曲目はアコギとフルートをフィーチャーした叙情的な一面も。
4曲目「Book Of Hours」。入りは静かも、徐々に賑やかに。更にはまたもけたたましく。と思いきやなにやらインド調にも。終わりはエレキギターで攻めまくり。などと、展開が楽しい1曲に。
5曲目「Watercourse Way」は、全体にアジアンテイストで、けたたましさは一休み。
6曲目「Song For My Brother」。10分近い大作で、前記と比べテンポはゆっくりと進む。それ故か、重厚さが感じられ、更には全体を通しての変拍子が何ともいえない味を醸し出す。

掲載のジャケットは左がウィンダム・ヒル・レーベルから1985年に再発されたCDジャケットで、右のオリジナルレコードジャケットとは異なり、いかにもウィンダム・ヒルっぽい感じ。ショップではウィンダム・ヒルの枠で売られてる事が多いと思うのだが、内容は決して癒し系ではないのでご注意を。
癒し系が好きな方は2nd以降がお薦めかと。

Animal Logic2010/08/05 06:24

 チョッと毛色を変えて、たまにはポップロックを。

アメリカの「Animal Logic」1989年発表のセルフタイトルアルバム。
なぜここに登場したかというと、ドラムはポリスのStewart Copeland、ベースはリーターン・トゥ・フォーエヴァー等でお馴染みのStanley Clarkという超豪華メンツ。有名ではないが女性シンガーソングライターDeborah Hollandがヴォーカル。おまけにイエスのSteve Howeが2曲程サポートで参加してるという話題性たっぷりのアルバムゆえ。
しかし、その話題性とは裏腹にこのアルバムは即廃盤。おまけに、2年後の2作目を最後にさっさと解散。

内容は全体に完全なポップロック。4分前後のノリのいい曲が並び、今まで紹介してきたアルバムとは一線を画す。
殆どの曲がヴォーカルのDeborah Hollandの作品だが、かといってよくある女性ヴォーカル中心のバックバンドではなく、各パートだけを気にして聞くと随所にテクが感じられ、結構楽しめる。なにせリズム系が前記の二人なので単なるバックでは決してあるはずがない。ヴォーカルを含め、全体にバランスが取れてる感じがあって聴きやすいアルバムである。
曲調は自分の好みではないが、リズム系が前記の二人ゆえシャキッ!としたい人にはお薦めの1枚である。
しかし、廃盤の為入手困難。中古で見つかっても高値必至は覚悟で。