Fotheringay ― 2010/07/05 23:07
イギリスのフォークロック・グループ「Fotheringay」の1970年発表のセルフタイトル唯一作品。
イギリスのフォークロックを語る上で絶対に押さえておかなければならない伝説の女性シンガー「Sandy Denny」がFairport Conventionを一時脱退後に作ったグループである。
しかし、資金的な行き詰まりからアルバムを一枚残し解散。
その後ソロ活動、The Strawbs、Led Zeppelinにゲスト参加等々引く手数多の人気ぶり。
1973年にFairport Conventionに復帰するが翌年いろいろあり再び脱退。
後にもソロとして活動するが1978年不慮の事故により31歳の若さで突然の他界。非常に残念である。
さてアルバムの内容はといえば、これが「いい!」の一言。
Sandy Dennyのヴォーカルもさることながら、バックの演奏がFairport Convention、ソロの頃より自分好み。
決してSandy Denny中心のバックバンドではなく、Fotheringayというバンドとして全体にバランスがとれ纏まりを感じさせる。
特に1曲目の「Nothing More」の翳り感と格好良さは名曲!
フォークロック好きの方には是非お薦めの1枚!
イギリスのフォークロックを語る上で絶対に押さえておかなければならない伝説の女性シンガー「Sandy Denny」がFairport Conventionを一時脱退後に作ったグループである。
しかし、資金的な行き詰まりからアルバムを一枚残し解散。
その後ソロ活動、The Strawbs、Led Zeppelinにゲスト参加等々引く手数多の人気ぶり。
1973年にFairport Conventionに復帰するが翌年いろいろあり再び脱退。
後にもソロとして活動するが1978年不慮の事故により31歳の若さで突然の他界。非常に残念である。
さてアルバムの内容はといえば、これが「いい!」の一言。
Sandy Dennyのヴォーカルもさることながら、バックの演奏がFairport Convention、ソロの頃より自分好み。
決してSandy Denny中心のバックバンドではなく、Fotheringayというバンドとして全体にバランスがとれ纏まりを感じさせる。
特に1曲目の「Nothing More」の翳り感と格好良さは名曲!
フォークロック好きの方には是非お薦めの1枚!
Fairport Convention ― 2010/07/11 01:40
前回グループ名を出したのでせっかっくだから。
「Fairport Convention」1969年発表の2nd、「What We Did On Our Holidays」。
Sandy Denny初参加アルバムである。
Fairport Conventionと言えば、4thのLiege & Liefが一般的に傑作として知られているが、あえてここでは2ndを。
理由は、このアルバム1曲目のタイトルが前回紹介したグループ「Fotheringay」と同名だから。どういう繋がりがあるかは定かではないが意味深げな感じがして気になる・・・。ただそれだけ(失礼)。
そんな1曲目「Fotheringay」の曲調は、翳り+切なさ十分でしんみりと。これぞSandyのフォークソングといった感じの名曲!
かと思えば2曲目の「Mr. Lacey」はコテコテのブルースロック。しかし、しゃがれ声ではなくSandyの美声で暑苦しさが軽減されている感じ。ブルースロック好きの方には違和感を感じずにはいられない1曲・・・か?
3曲目の「Book Song」はのんびりとしたフォークロックでハモリがキレイな癒される佳作。
等々、以降はフォーク基調の曲を中心に、中近東風な曲などもありバラエティな全12曲。
アルバム全体としての纏まりは今ひとつな感があり、Sandy Dennyが加入したことによりどういう方向に向かうかみんなして模索してるってところか。
Fairport Conventionを深く知りたい方にはお薦めって事で。
「Fairport Convention」1969年発表の2nd、「What We Did On Our Holidays」。
Sandy Denny初参加アルバムである。
Fairport Conventionと言えば、4thのLiege & Liefが一般的に傑作として知られているが、あえてここでは2ndを。
理由は、このアルバム1曲目のタイトルが前回紹介したグループ「Fotheringay」と同名だから。どういう繋がりがあるかは定かではないが意味深げな感じがして気になる・・・。ただそれだけ(失礼)。
そんな1曲目「Fotheringay」の曲調は、翳り+切なさ十分でしんみりと。これぞSandyのフォークソングといった感じの名曲!
かと思えば2曲目の「Mr. Lacey」はコテコテのブルースロック。しかし、しゃがれ声ではなくSandyの美声で暑苦しさが軽減されている感じ。ブルースロック好きの方には違和感を感じずにはいられない1曲・・・か?
3曲目の「Book Song」はのんびりとしたフォークロックでハモリがキレイな癒される佳作。
等々、以降はフォーク基調の曲を中心に、中近東風な曲などもありバラエティな全12曲。
アルバム全体としての纏まりは今ひとつな感があり、Sandy Dennyが加入したことによりどういう方向に向かうかみんなして模索してるってところか。
Fairport Conventionを深く知りたい方にはお薦めって事で。
Aphrodite's Child ― 2010/07/16 00:26
プログレファンには有名な1枚を紹介。
ギリシャの「Aphrodite's Child」三作目にしてラストアルバム、1971年発表2枚組全24曲の大作「666」邦題=アフロディーテス・チャイルドの不思議な世界。
って邦題を考えた方は、一通り聴いて直感で付けたであろうタイトル。でもそのままズバリ(笑
名タイトルです。
メンバーはキーボードのVangelisを中心に4人。Vangelisといえばプログレファンなら知ってると思うが、一般的には映画「炎のランナー」、「ブレードランナー」、更には日本の「南極ランナー」・・・ではなく「南極物語」のテーマ曲を作った人と言ったほうがわかりやすいかと。
その内容はといえば映画のようなキーボード中心ではなく、しっかり?バンドしてます。
ヨハネの黙示録第13章をモチーフにしたコンセプトアルバムのようだが自分にはそんなことはさっぱり。しかし、曲としては非常に面白い。聴けば聴く程「不思議な世界」へ導かれること必至!
中でも「∞」という曲はいろんなサイトで紹介されていて、不思議というかなんとも・・・。この曲のヴォイスは女優のIrene Papasらしいのだが、女優根性を見せつけられた(聴かされた)というか、すごいの一言。決して外に音が漏れないよう、更には小さい子には絶対聞かれないように気をつけなければならない危ない名曲である。
Akritasと並び、自分的にギリシャ傑作アルバムの1枚であるが、同様に一般的には決してお薦めはしない。
もし中古で売ってても結構な価格だと思うので、内容的にも金銭的にもそれなりのリスクを背負える方は是非お手元に。
ギリシャの「Aphrodite's Child」三作目にしてラストアルバム、1971年発表2枚組全24曲の大作「666」邦題=アフロディーテス・チャイルドの不思議な世界。
って邦題を考えた方は、一通り聴いて直感で付けたであろうタイトル。でもそのままズバリ(笑
名タイトルです。
メンバーはキーボードのVangelisを中心に4人。Vangelisといえばプログレファンなら知ってると思うが、一般的には映画「炎のランナー」、「ブレードランナー」、更には日本の「南極ランナー」・・・ではなく「南極物語」のテーマ曲を作った人と言ったほうがわかりやすいかと。
その内容はといえば映画のようなキーボード中心ではなく、しっかり?バンドしてます。
ヨハネの黙示録第13章をモチーフにしたコンセプトアルバムのようだが自分にはそんなことはさっぱり。しかし、曲としては非常に面白い。聴けば聴く程「不思議な世界」へ導かれること必至!
中でも「∞」という曲はいろんなサイトで紹介されていて、不思議というかなんとも・・・。この曲のヴォイスは女優のIrene Papasらしいのだが、女優根性を見せつけられた(聴かされた)というか、すごいの一言。決して外に音が漏れないよう、更には小さい子には絶対聞かれないように気をつけなければならない危ない名曲である。
Akritasと並び、自分的にギリシャ傑作アルバムの1枚であるが、同様に一般的には決してお薦めはしない。
もし中古で売ってても結構な価格だと思うので、内容的にも金銭的にもそれなりのリスクを背負える方は是非お手元に。
Soft Machine ― 2010/07/19 05:37
たまには超有名どころを。
以前、GONGを紹介した時にチラッと触れたイギリスのカンタベリー・ジャズロックの重鎮「Soft Machine」。
といえばやはり1970年発表の3作目「THIRD」。
ギターのDaevid Allenが脱退後のアルバム。よってギターは無くメロディーはサックスとキーボードで受け持つのだが、これがこのアルバムを良い方向にもって行ったのかもしれない。
正直、一番最初に聞いた時のとっつきにくさと来たらこの上なく、傑作という一般的批評を理解するまで少し時間がかかった。
なにせLPの時代、2枚組で18分〜19分の曲が4曲、って事は片面1曲ずつ。これを通して聴くには当初非常に体力が必要で、途中でくじけたことも2度、3度。
そんなアルバムの内容は、
1曲目「Facelift」。その頭約6分が前衛的というかフリージャズというか曲ではない電子音がうねってるだけ。しかし、その後ジワジワとメロディーが流れ始め、これがかっこいい!この約6分を飛ばさずに聞けるかどうかで、その後の感動を迎えられるかが決まる気が。
この1曲目をクリアできれば残りの3曲は非常に楽しく聴けること間違いなし。
2曲目「Slightly All The Time」。ややスローな入りから、やはり6分を過ぎたあたりから急展開。同じフレーズの繰り返しを効果的に使い、半ばトランス状態まで持って行ってしまう程の力強さ。しかし、その一歩手前で再びスローになり我に返してくれる。作曲はオルガンのMike Ratledge。
3曲目「Moon In June」。歌ものなのだが、やっぱり普通じゃない。いま日本で流れている音楽に慣れている人は唄が下手なことも相俟って悪酔いする事間違いなし。ドラムのRobert Wyattらしいユーモアたっぷりの曲である。後半のHugh Hopperの歪んだベースが、前半とは全く別の曲に思える程かっこいい。
4曲目「Out-Bloody-Rageous」、自分の中ではカンタベリー史に燦然と輝く名曲中の名曲かと。1曲目同様、オルガンがホニャホニャと静か〜に入ってきて「来るぞ、来るぞ・・・来た−!」とその瞬間鳥肌。後はその鳥肌を保ちつつ中盤まで走る。途中ブレークを入れつつ、また走り出し最後はスローダウン。曲が終わった後、余韻に浸りながら5分間身動きとれず。作曲は2曲目と同じくMike Ratledge。この人の曲はいいっすね。
噛めば噛む程味が出るスルメ的アルバム、我的ベスト10に入ること間違いなしの傑作である。
以前、GONGを紹介した時にチラッと触れたイギリスのカンタベリー・ジャズロックの重鎮「Soft Machine」。
といえばやはり1970年発表の3作目「THIRD」。
ギターのDaevid Allenが脱退後のアルバム。よってギターは無くメロディーはサックスとキーボードで受け持つのだが、これがこのアルバムを良い方向にもって行ったのかもしれない。
正直、一番最初に聞いた時のとっつきにくさと来たらこの上なく、傑作という一般的批評を理解するまで少し時間がかかった。
なにせLPの時代、2枚組で18分〜19分の曲が4曲、って事は片面1曲ずつ。これを通して聴くには当初非常に体力が必要で、途中でくじけたことも2度、3度。
そんなアルバムの内容は、
1曲目「Facelift」。その頭約6分が前衛的というかフリージャズというか曲ではない電子音がうねってるだけ。しかし、その後ジワジワとメロディーが流れ始め、これがかっこいい!この約6分を飛ばさずに聞けるかどうかで、その後の感動を迎えられるかが決まる気が。
この1曲目をクリアできれば残りの3曲は非常に楽しく聴けること間違いなし。
2曲目「Slightly All The Time」。ややスローな入りから、やはり6分を過ぎたあたりから急展開。同じフレーズの繰り返しを効果的に使い、半ばトランス状態まで持って行ってしまう程の力強さ。しかし、その一歩手前で再びスローになり我に返してくれる。作曲はオルガンのMike Ratledge。
3曲目「Moon In June」。歌ものなのだが、やっぱり普通じゃない。いま日本で流れている音楽に慣れている人は唄が下手なことも相俟って悪酔いする事間違いなし。ドラムのRobert Wyattらしいユーモアたっぷりの曲である。後半のHugh Hopperの歪んだベースが、前半とは全く別の曲に思える程かっこいい。
4曲目「Out-Bloody-Rageous」、自分の中ではカンタベリー史に燦然と輝く名曲中の名曲かと。1曲目同様、オルガンがホニャホニャと静か〜に入ってきて「来るぞ、来るぞ・・・来た−!」とその瞬間鳥肌。後はその鳥肌を保ちつつ中盤まで走る。途中ブレークを入れつつ、また走り出し最後はスローダウン。曲が終わった後、余韻に浸りながら5分間身動きとれず。作曲は2曲目と同じくMike Ratledge。この人の曲はいいっすね。
噛めば噛む程味が出るスルメ的アルバム、我的ベスト10に入ること間違いなしの傑作である。

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