ZAO2010/03/22 05:07

 前回からのMAGMAつながりで1枚。
同じくフランスのグループ「ZAO」。
MAGMAを脱退したサックスのヨシコ・セファーとキーボードのフランシス・カーンを中心に結成された、その1976年発表の4作目「KAWANA」である。
当初はどう聞いてもMAGMAの延長としか思えなかったのだが、当作にはバイオリンのディディエ・ロックウッドの参加もあってか、過去3枚に比べフュージョン色が強くなっており、女性コーラスが姿を消してしまった事もありMAGMAとは路線が少し離れた気がする。
そのため少し癖が無くなりMAGMA好きの人には少し物足りないかも。

内容は1曲目「Natura」。ピアノとドラムの入りから、ベースとソプラノサックスがポリリズム的に絡んできて、その緊張感が非常に格好いい!この1曲を聞いただけで、このグループがいかにテクニシャンの集まりかが実感できる。
2曲目「Tserouf」、一見(一聴?)サックス対バイオリンの対決的掛け合い合戦の曲だが、バックのリズム隊がそれらをしっかりと纏めてなんともいい感じ。
他、バラード調の曲などあり、ラスト2曲は10分超、12分超のインプロビゼーション的な曲で締められバラエティー。

残念ながらこのアルバムを最後にサックスのヨシコさん(因みに男性です)とイケメンバイオリンのディディエさんは脱退。まぁ、やり尽くしたって感じなのかも。
もし当時のライブ映像があったら是非見てみたいものである。
とにかく自分的には傑作!の1枚である。