GONG2010/03/15 05:04

 メジャー所から、カンタベリー系でもう1枚。
カンタベリーなのにフランスのバンド「GONG」。
解説によってはイギリスのグループになっているものもあるが、御大グループSoft MachineのギタリストDaevid Allenが麻薬でイギリスを追放され、フランスで結成されたからフランスのバンドということになっている。メンバーには確かにフランス人も在籍しているが、中身はイギリスである。でもDaevid Allenは確かオーストラリア出身だったような・・・。

さておき、そんなバンドの大傑作の誉れ高い1975年発表の5作目、「Radio Gnome Invisible 三部作」の完結編「YOU」。
内容は前菜の1、2曲目はユーモア的な味付けで楽しく仕上げているが、3曲目からジワジワと本来の姿が見えだし、メインディッシュの4曲目「Master Builder」でドカーンと。激しい演奏のバックに浮遊感漂うシンセの音がずうっと流れていて、中近東的な雰囲気の中に宇宙的とでも言えばいいのか何とも不思議なトリップ感。
5曲目の「A Sprinkling Of Clouds」も4曲目同様に浮遊、浮遊。スペース・サイケデリック・ロックと言われる由縁、ここにありか。
3〜5曲目は聞けば聞くほど洗脳させられる感じで、Daevid Allen故に麻薬的。(失礼・・・)
で、6曲目でふと我に帰る、って感じの危ない作品に仕上がっている。
7、8曲目と10分超の大作2曲で締められ聴き応え充分。

いろんな意味で飛んでみたい人?にはお勧めの1枚である。